それではシロアリはボールペンの成分を何処で調べているのでしょうか。触覚だよね。確かめてみよう。触覚を切ってしまえばいい。どうやって切り取りますか。そのままでも出来ないことはないが、氷で冷やす。二酸化炭素で麻酔する。

 シロアリの道しるべフェロモン
ヘキサンの層
水とアルコールとボールペンの色素
実験1 直径12cmほどのろ紙に100円玉大か500円玉程度の円を黒ボールペンで書いてください。円の中央にシロアリを10匹程置いてください。なおシロアリは枯れ木をひっくり返してみれば発見できると思います。水槽に枯れ木と一緒にいれておけばいいと思います。湿らせたろ紙を入れておけば、ろ紙の下に集まってきます。これでシロアリだけ沢山捕まえることができます。

ヘキサンで展開した場合シロアリは展開のフロントの少し内側を歩きます。

結果は簡単です。線にそって歩きます。どうしてでしょうか。考えられることをあげてみてください。

大型シャーレ)

@色、Aろ紙の凹み、Bポールペン中の化学物質 他にも考えられますか。 

実験2 @、A、Bのどれが正しいのでしょうか色々なペン、色で実験してみましょう。 参考 このHPの3Pを見てください。

濾紙を丸めてナットにさして立てます。

実験用シロアリの飼育(冬のため)
目次
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シャーレにヘキサンを入れます

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実験3 ヘキサンを展開溶媒としてボールペンの成分を円形にペーパークロマトグラフィーに掛けてみます。展開溶媒をアルコールにするとどうなるでしょうか。(ヘキサンにアセトンを混ぜるとさらに良い結果になるようです)
実験5 シロアリがこれと同じ性質の物質を持っていることが証明できれば完璧ですね。シロアリから抽出してみましょう。乳鉢にほんのわずかエチルアルコールを入れます。シロアリを数十匹入れてすりつぶしてください。このすりつぶし液で円を書いて中央にシロアリを置いてください。
ヘキサン
と水↓
実験4 シロアリにこの行動を起こさせる化学物質がきっとボールペンのなかにあると思いませんか。実験3からその性質が少し分かりました。色はありません。ヘキサンに溶けるけれどもエチルアルコールにはもっとよく溶けます。では物質を取り出してみましょう。試験管にエチルアルコールを3mlほど入れます。ボールペンを切って入れてください。アルコールに溶け出てきます。ヘキサンを数ml入れてください。そこへ多量の水を加えてください。2層に別れてきます。上がヘキサンです。透明です。けれどもこの液中に目的の物質がはいているはずです。この液で円を描いてシロアリがどんな反応をするか調べて見ましょう。(円の線は切れて点々になってもかまいません)
エチルアルコール
ボールペンの成分とシロアリが出す物質が全く同じものだとは言えませんが、シロアリはこのような化学物質を頼りに行列を作っていることがわかりました。それではシロアリはこの物質を体の何処かで調べているはずです。何処でしょうか。実験でたしかめて下さい。
見てみましょう
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シロアリがボールペンの後をついて歩くことは20年も前TVで紹介されました。その時早速やってみました。生徒達に伝えたら、シロアリレースを作り上げました。コースの中央にボールペンで線を引いておけば良い。いつか紹介しましょう。何年か後シロアリの行動で賞を受けた人がいました。この時、このままではあまり能がないから、ボールペンから成分を取り出す工夫をしていました。他の成分と比べてヘキサンに対する溶性が大変高くそんなに難しいわけではありませんでした。この実験の一部を十数年前小学校の子供にやらせましたが、面白いねで終わりでした。
シロアリレース