面白い実験でたしかめる生物の不思議
今日の一枚 第101回 画面手前奥に立ち上がれば前後に動く
動画を38枚のアニメーション画像にしました。静止画が動いて見える錯視画を説明する重要な画像です。黒い縁を持つ黄色の粒が画面手前と奥へ傾いて動いています。錯視画像のつもりはありませんが、画面右左へ動いているように見えます。実際とは違うという意味では錯視かもしれません。が、撮影した平面画像では黒い縁の先端は実際に僅かに左右に動いています。
コンタクトはここ。全て小文字半角
立体が見えるのは立体が見えるわけではありません。平面画像から脳が立体として理解して初めてそう見えます。立体の認識は全て脳の勝手な理解なのでしょう。脳が解釈したことは間違っているかもしれません。
スライドガラスに描いた黒い縁を持つ黄色の粒を斜めに傾かせて貼りあわせます。
全体に半透明の板を被せて上下に動かすと、粒が斜めに浮き上がったり、沈んだりします。これを撮影すると平面に投影されるわけですが、粒が前後に動くように見えます。
@無限大の大きさを持つ外界を網膜という小さな面に投影して見ている。解像度を高めるため網膜の視細胞は中心部に多く集まっている。中心部で見たものははっきり見えるが周辺部はちゃんと見えていない。だから絶えず視線方向を変えて部分部分をモザイク状に見て全体をまとめて見ている。
A視線方向を変えると同じ部分が見え方が変わってくる。見えていない→見えてくる。見えている→見えないようになる。この時脳は立体的構造として解釈ををする。丸い粒があるとしよう。見え方が変わると粒が傾いて手前に浮いてくる。奥へ傾いて沈んでいく。これはちょうど画像が左右に動いて行くように見えることと同じ像になる。
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