モンシロチョウは紫外線を見ることが出来る。実は昆虫一般に紫外線が見える。飛んで火にいる夏の虫と言うが、本当に火の中に飛び込む。昔、まだ子供の頃だった。街中にドクガが多量に発生した。商店街だったからたまらない。店の明かりに呼ばれてドクガが舞こんできた。道路の真ん中に10m間隔ぐらいで火を燃やすことになった。今ならそんなことは出来ないと思うが、あの頃は実におおらかだった。私は街中を走り回ったものだ。かなり多くのドクガが火に飛び込んで燃えて死んでいくのを見た。。火が放つ紫外の光に誘われて飛び込む。誘蛾焚き火だ。
 紫外線が見えるチョウならそこにいるチョウが雄なのか雌なのか一瞬に分かるらしい。モンシロチョウの雌の翅は雄の翅とは違って、紫外線を反射する。普通のカメラでこれを確かめられないだろうか。ブラックライトの電球がホームセンターにある。切りたい所をヤスリで傷をつける。ハンダゴテで傷口を加熱すると傷口に沿って割れ目が入る。うまく割れると紫外線を通すフィルターが出来る。このフィルターをビデオカメラの前に置いて、雌雄の蝶を撮影すると雄は暗く、雌は明るく映る。
 最近街路灯がLEDに変わり始めた。LEDは昆虫を誘引する紫外部の光が少ないらしい。だから夏の夜、街路灯に昆虫があまり集まらないようになった。
 

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割れるとかなり危険です。最低でも軍手はする必要があります。

紫外線を反射する右がメスのモンシロチョウです。

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今日の一枚と言うか3枚  第74回 モンシロチョウと紫外線