水槽に蓋をして、下部から光を照射するようにする。おとなしいクマバチ(日本の種)を入れる。ミツバチは小さくてちょっと観察しづらかった。歩いている時は光の照射方向の影響は受けませんでした。足が何かに接着していれば良いのでしょう。飛行をしようとするとひっくり返ってしまいます。そのままガラス面に背を接着させてスケート状態になって飛ぶというのか滑っていきます。
 トンボの映像などを見たTV局から電話がかかってきた。一度会いませんかと言った。何かの都合で近くへ来るらしかった。が、しかしその日はPTA総会が予定されていた。断って、その話は終わりになった。
 トンボは光の方向に背を向けて飛ぶ。上下が分からないと飛べないから。そう思った。でも、これは正確じゃない。飛べないのではなく。ひっくり返って飛ぶと着地するときに頭から激突する。脚は上を向いているからだ。おもちゃの飛行機を逆さにして飛ばすと逆さでも飛ぶ。そして、姿勢を自己回復して飛ぶ。昆虫だって逆さになったから、飛行が出来ないというわけではないことに気がついた。
 昆虫の姿勢に関して色々実験をしてみた、そんな結果を授業でシリーズにして、少しづつ話した。廊下を数学の先生が通りかかった。生徒がこの先生を呼び止めて面白いから一緒に聞いていけって言った。私は校長や教頭、県境委員会の関係者の立ち入りは嫌いだが、それ以外は歓迎だ。何回も一緒に受講していかれた。たいして為にはならなかったとは思うが、少しは何かの役にっただろうと思っている。が、試験にはあまり役に立たないだろう。

面白い実験でたしかめる生物の不思議 

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今日の一枚 第53回 クマバチの背面スケーティング