この写真はりんごから出るエチレンの影響をみたものです。先端部がぐるぐる巻きになって開花していません。どうしてこんなことになってしまったんでしょうか。先端に比べて蕾の基部はあまり大きな影響を受けていません。たぶん蕾の基部の成長は蕾の螺旋を広げる力となるのではないでしょうか。エチレンの影響で先端部分が硬くなってほどけてこないのではないでしょうか。基部から螺旋をほどこうとしても先端がほどけないとこのようにぐるぐる巻きになってしまうのではないでしょうか。
りんごと一緒に入れておいたもの。先端がほどけていない。中央部がラッパ状に広がらないなど、りんごのエチレンの影響が見られます。
先端
先端
中央部
開花に関係するように思われる最後の物質はアブシジン酸です。けれどもこれは簡単には手に入りません。しかもかなり高価なものです。学校でないとできないかもしれません。お小遣いで買うのはちょっとつらいものがあります。
朝8時ごろアブシジン酸につけりんご入り木箱に入れました。13時ごろりんごを取り出す。21時ごろには開き始め、23時ごろはぼ開花しました。もう少しかもしれません。アブシジン酸がある状態でエチレンが減少してから約   時間後に開花するのではない でしょうか。アブシジン酸は蕾の螺旋を解くのに必要です。
中央部
アサガオの開花のしくみ その2
とりあえず10ppmアブシジン酸を使ってみました。りんご、アブシジン酸、暗所。これで蕾は青いままほぼ開いてきました。
朝8時に採取した蕾をアブシジン酸につけてりんご入りの木箱に入れておいたものです。(左中央)15時ごろりんごを取り出しました。朝9時ごろには開いてきますが、蕾はまだ青いままです。
左の写真は翌日朝5時ごろ開花予定の蕾を21時ごろほぼ等間隔に切断したものです。りんごが入った容器に入れておきました。右はりんごがないものです。明らかに差があります。りんごから出るエチレンの影響がわかります。
左下の写真は13時ごろ下部に示す時間だけりんご入り容器に入れてその後自然状態に戻したときの開花の様子を示したものです。(9時ごろ撮影)まだちょっと自信が持てませんが、これで開花時刻のコントロールができるかもしれません。かなりばらつきがあり、正しいかどうか実験中です。蕾がたくさん必要かもしれませんが、そんなにありません。完璧な結果だと思っていましたが、17:00以降に10分処理したものではあまりりんごの効果は見られませんでした。その後夜9時ごろまで色々な時刻に10から30分りんご入り容器に入れ暗ボックスに入れて蕾の開花を調べました。開花時刻には大きな違いを認めることはできませんでした。エチレンは何がしか関与しているかもしれませんがこれだけでは説明は無理かもしれません。
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