第七回 植物色素の分離ーペーパークロマトグラフィー法 

アクワイアーサクラ:さいえんすじゃらん

試験管に6mlほど水を入れて下さい。ここへ灯油を静かに等量入れて下さい。灯油は何処へ入っていくでしょうか。水と灯油は混ざりません。軽い灯油は層をなして上に浮かびます。

それでは試験管に6mlほどエチルエーテルを入れて下さい。そこへ等量の水を静かに入れて下さい。水はどこへ入っていきますか。エーテルと水は混ざりません。軽いエーテルは上層へ重い水は下層へ入っていきます。
アセトンと水は混ざります。80%アセトンはアセトンを水で薄めています。

赤シソとかベゴニヤとかコリウスとかの赤い葉が良いと思います。シリカゲルを入れて乳鉢でよくすりつぶしましょう。写真はこの実験には適さない試料ですからすみません。

2 よくすりつぶしたらそうですねえ。アセトンか80%アセトンを30mlほど加えてさらにすりつぶして下さい。これを色素抽出液とします。

水に溶ける物質はPHによって色が違います

分けた2本の左に薄い塩酸を1滴、右に薄いNaOHを1滴加える。

とっぷう

生物を構成する物質は大きく二つに分けることができます。水に溶ける成分。水にはとけず、アセトンなどの有機溶媒に溶ける成分。生物には70%以上水が含まれています。水に溶けない物質が細胞内にゴロゴロと存在することは考えにくい。けれども、細胞膜など膜には水と親和性のない脂質が含まれています。こういう物に結合させれば水に溶けない物を細胞内に入れておくことが出来ます。

駒込ピペットを試験管の底まで差し込んで下層の層を吸い取って2つの試験管に分ける。

濾過した抽出色素にエチルエーテルを加えて水を入れる。水に溶ける物質は下層に移動します。

水に溶ける物質

3 2のアセトン色素液を濾過して試験管に入れて下さい。おおむね等量のエチルエーテルを試験管に加えて下さい。多量の水を加えて下さい。アセトンと水は混ざって下層部に入っていきます。エチルエーテルは上層になります。

水に溶けにくい物質はエーテルに溶けて上層部に移っていきます。水溶性の物質は下層部に移動します。