これはキッコーマンが開発したホタライトという製品です。

ホタルの発光は次のようだと言われています。

 ルシフェリン+酸素+ATP  →  酸化ルシフェリン+ADP+光
               ルシフェラーゼ 
              

ホタルから発光に必要な遺伝子を切り取ってきて大腸菌に組み込みました。ホタルの遺伝子を持った大腸菌を分裂させて沢山増やして培養してやる。この大腸菌は発光に必要なルシフェリンとルシフェラーゼ(酵素)を合成してきます。ATP(呼吸によって作られてくる生物が生きるために直接使うことが出来る唯一のエネルギー物質)を加えると上の反応が起こって光を放ちます。

第六回 蛍の光 ルシフェリン

アクワイアーサクラ:さいえんすじゃらん

 A(2本),B(2本)をマイクロチューブに入れたままビーカーに入れて15分ほど加熱しましょう。

1 BにAを混ぜて下さい。発光しますか。
発光しませんね。@Aが壊れた。ABが壊れた。BAもBも壊れた
@なのかAなのかBなのか確かめる実験を考えて下さい。
  1液を2分して下さい。(けちだから。ごめんなさい。)
2 1の液に加熱してないBを混ぜて下さい。発光しますか。
3 1の液に加熱してないA液を混ぜて下さい。発光しますか。

写真はゲンジボタルの光です。恵那市の東野の駅前のものです。そんなに山の中でもありません。子供達が捕まえて遊んでいました。私が子供の時の日本の夏の夜の風景を見ました。あれから数年が経過しました。今ではきっと観光地化されて子供達の夏の遊びは消えてしまったでしょう。

とっぷう

キッコーマンは食品会社です。なんでこんな製品を開発したのでしょうか。ATPは生き物が直接使える唯一のエネルギーです。黴菌であれ、人間であれ、生き物がいればそこには必ずATPがあります。工場内特にまな板などにこの液をかけて光れば黴菌がいることがわかります。でもあまり実用的じゃなかったかもしれません。実験とか宇宙船などで使われている程度かもしれません。

ゲンジボタルのこの光はラブライトです。捕食者に見つからない安全な夜に活動しようとすると、お互いの姿も見えません。オスとメスの囁き合いは化学物質(フェロモン)を使うか、音波を使うか、光を使うかでしょう。ホタルは光を選んだ。ゲンジボタルのメスは二秒間隔、四秒間隔で光るとか言われています。地域によって光る間隔が異なるそうですが、多分気温によって決まるらしい。

オワンクラゲ 鳥羽水族館

A液

B液

ホタルの光

ホタルの発光には酸素が必要です。酸素が必要であることを確かめる実験を考えてください。ホッカロンは鉄粉を酸素で酸化させて発熱させます。食品に入れてあるエージレスはホッカロンと原理は同じですが酸素を吸収します。この二つは私たちには簡単に手に入ります。

この反応で熱に弱い成分があることがわかりましたね。

B液の蓋を開けて下さい。A液の蓋を開けて下さい。皆さん一斉にやりますよ。電気を消します。B液にA液を加えて下さい。