アルカリ溶液で煮込んでリグニンを溶かした繊維を流水で洗ったり天日で干して漂白した(十分白くならない時はさらし粉で漂白しても良い。)ものをひたすら叩いて細かくする。(適当に細かくしたらミキサーにかけてもいい。)
 右の写真はこうして細かくした繊維を水に溶かしたものです。でもよく見て下さい。ムラムラです。静電気で繊維が集まってしまいます。これでは均一な紙は漉けません。

とっぷう

しっかり水分を吸い取り、すだれをはずします。すみませんが枠の構造に少し問題がありそうです。十分注意しないとうまくはずれません。

ここからが日本で発明した和紙の最大の特徴です。セルロース繊維を均一に分散させるため、トロロアオイと言われる植物の根の抽出液を加えます。ここでは人工のネリを加えます。ネリの科学的成分はよく知りませんが多分メチルセルロースだろうと思

います。糊ではありません。重ねても接着することはありません。

自作の漉き枠です。現在ちょっと不具合があり、改良中です。

細かくした繊維を水に溶かしてごく
僅かのネリを加えてかき混ぜると粘性を持ったドロドロの液体状になります。漉き枠をやや手前に傾けて手前から完全に沈めます。液中で水平にしてそのまま真上に持ち上げてきます。枠を回しながら均一になるように水を越します。最後に枠の角から液を捨てると良いと思います。

50分という学校の授業時間で実施するのはかなり難しい。が、100分で出来るように工夫しています。

トロロアオイの花と根

第四回 和紙漉きとセルロース

アクワイアーサクラ:さいえんすじゃらん