和紙漉きにチャレンジ
今日本の多くの人たちが和紙について根本的に誤って理解しています。小学校で牛乳パックから紙を再生する実験で洗濯糊を使っているためです。繊維を結合させるのに糊がいると勘違いしています。そなことはありません。このような糊を使った製法であれば、紙の大量生産は望めないのではないかと思います。漉き上げた紙が乾くとひっついてしまうからです。血液が空気に触れると凝固します。
血液中に繊維が出来て赤血球などの有形成分を巻き付けてしまいます。血液が衣服に付くと洗ってもとれません。それは血液中に糊があるからではありません。衣服の繊維の間に縫うようにして糸が作られてくるからです。
紙の成分はセルロースです。セルロースはリグニンで結合されさらに強固になっています。コウゾの樹皮をアルカリ溶液で煮込んでリグニンを分解するところから始まります。けれどもアルカリ溶液はやや危険ですのでここはやっておきます。
ヒイラギとか椿の葉であれば10%NaOHで1時間ほど煮込んで、叩きながら水洗いをすれば良いでしょう。
間違えると危険です。水の中でやってくださいね。
第四回 和紙漉きとセルロース
アクワイアーサクラ:さいえんすじゃらん
ここで使う水酸化ナトリウムはやや危険です。生物の体を作る成分のタンパク質を溶かしてしまうからです。めがねをかけて下さい。体についたらすぐ水でよく洗って下さい。目に入ったら速やかに流水で洗って下さい。
葉脈標本作りにチャレンジ