DNAはどこにあるのでしょうか。DNAが遺伝子であり、細胞の形態、働きなどのあらゆる生命現象をコントロールしている。個々の細胞は生きています。そうであれば個々の細胞のどこかに遺伝子があるはずです。一体どこなのでしょうか。

右はDNAの分子模型です。赤ー青めがねで立体的に見ることが出来ます。それではDNAを簡単に抽出してみましょう。


1 細胞の核の中にあります。細胞壁、細胞膜を破壊する必   要があるでしょう。
2 タンパク質に結合しています。これを無理矢理離す必要が
  あります。

この写真を見て何か気づくことはありませんか。

遺伝子DNAのほとんどは核に格納されています。核の中の染色体にあります。DNAは染色体上にあると学びますが、細胞を観察してもほとんど染色体が見えることはありません。上の写真を見て下さい。染色体が見える細胞がいくつかあります。DNAは染色体のタンパク質としっかり結合しています。DNAと聞くととんでもなく難しそうに思えますが、それほど難しい訳でもありません。DNAは生物を造る物質の中では極めて安定な物質だからです。遺伝子だから、簡単に壊れたり、変化したりしては安定した生命維持ができないからです。仮に加熱すれば生命は死にます。けれどもDNAは残ります。

アクワイアーサクラ:さいえんすじゃらん

第三回 遺伝子(DNA)の抽出

1800年代中程すぎ、チェコスロバキア(オーストリア)のメンデルは遺伝の3法則を発見しました。「私の時代がやがてやってくる。(Meine zeit wird shon kommen.)」当時の学会は彼の発見を理解できませんでした。メンデルはこの時、人類で初めて親から子へ形質を伝える粒子、遺伝子というものがあることを仮説しました。それがDNAという化学物質であることがわかったのは1900年代のことでした。

左の写真は多分タマネギ(忘れてしまいました)の根端部分を撮影した物です。観察してみますか。細胞が沢山写っています。

とっぷう