第十五回 藍染め、染め物の科学

アクリル・・・マイナスに電気を帯びた部分がある。・・・マイナスに電気を帯びた染料では染色は出来ない。

藍染めにチャレンジ

染色とはどういうことでしょうか。藍色に染まる。オレンジ色に染まった。どうしてって考えるとよく分からない。なんで染まらないって考えた方がわかりやすいかもしれない。染まらない理由は染色色素が繊維に留まらない。結合しないということです。物質同士が結合する力はいろいろなものがあります。共有結合、イオン結合、水素結合、疎水結合など。染色するにはいずれの方法でもかまわないけれども、ともかく染色色素と布地繊維とが結合して離れないようになることが必要です。どうしても結合しない時は間に橋渡しをつけてやると結合が出来るようになります。

とっぷう

ちょいおもしろそうだ。で、僕のお尻はどうして赤く染まったんだろう。

木綿、麻、レーヨン・・・少しプラスやマイナスに電気を帯びている部分がある。・・・電気を帯びた染料でも染色は難しいことがあるが、染料分子が複数の部分で電気を帯びていれば複数部分で繊維と引き合うことで染色が可能になる。

と言うことなんだけれど、藍の染まり方は少し違います。藍色というと有名な紺色ですが、それは空気中の酸素で酸化されたときの色です。酸素を取って還元してやると黄色から緑色になります。還元型のインジゴは水溶性ですが、酸化されると藍色になって水には溶けないようになります。還元して水溶性にして繊維の間にしみ込ませてやって空中の酸素で酸化させて水に溶けないようにしてやります。そうすると水洗いをしてもインジゴは繊維に留まって流れていかないようになります。

草木染めもやや上記と違います。絹や羊毛は電気を帯びた染料でよく染まりますが、少ししか電気を帯びていない木綿になると染まりが悪くなります。そこで媒染剤を入れて繊維と染料に橋渡しを作ってやります。

アクワイアーサクラ:さいえんすじゃらん

絹、羊毛、ナイロン・・・プラスやマイナスに電気を帯びている部分がある。・・・プラスやマイナスに電気を帯びている染料によく染まる

ポリエステル・・・プラスにもマイナスにも電気を帯びている部分がない。・・・電荷を持っている染料だからという理由では染まらない。