アクワイアーサクラ:さいえんすじゃらん

第三十七回  発生の観察 

生きたウニを使って実験すると感激するだろうと思います。しかし
岐阜県には海がありません。

市販の固定卵を観察してみましょう。

卵っていったい何だろう。1個の細胞ですが、実に不思議な細胞です。

ニワトリの発生の過程を観察してみましょう。

ヤマトモンツキダニの卵と孵化した直後の幼体です。

ウニの受精卵と幼生です。

発生がかなり進んだトビムシの卵です。右はすでに頭部も脚部も見えます。

ヒトやウニもニワトリも発生の基本過程は同じですが、ニワトリはわかり難い。

卵細胞は黄身と呼んでいる部分だけです。胚が形成されてくるところはさらにその5mmほどの透明な部分です。卵細胞のほとんどが卵黄です。どうしてこんなに卵黄が多いのでしょうか。孵化して雛になるまでにおよそ20日かかりますが、その間何も食べることはありません。何も食べないで雛になる必要があります。

さらに不思議なことはすべての後生生物で基本的過程は同じだと言うことです。一体何を意味しているのでしょうか。

胞胚  原腸胚 (外胚葉、中胚葉、内胚葉) 陥入 器官形成 

細胞の数を増やしていきます

リンゴを包丁で1cm角ほどにすることにします。あなたはどう切っていきますか。

保温 購入した受精卵は実験開始までは室内に保存しておけばかまいません。ニワトリの体温は人より高いので我々の体温より高めに保温すれば良いと思います。3日目ほどからは温度が下がると死んでしまいます。縁日で購入してきたひよこは温めてやらないと死んでしまうのと同じです。細胞はまだ心臓などの器官を持っていません。細胞は低温になったからと言って死ぬことはありません。

保湿

転卵 発生が進むと卵内に膜が作られてきます。胚を入れておく羊膜、(ニワトリは陸上で発生しますが胚は羊水に浸されています。)老廃物を捨てる器官を持っていません。発生中に形成された有害な老廃物を入れておく袋。卵黄を入れておく袋。卵を動かさないとこれらの膜が卵殻にひっついてしまいます。